建設業経理士と行政書士の関係性

建設業経理士と行政書士は、資格の名称だけをみると全く違う資格のようですが、両者は関係性が深い資格です。

建設業経理士は、請負契約を主とする建設業がもつ一般の業種とは違う業務決算に至る経過のために設けられた建設業に特化された簿記の資格です。

建設業において、建設業経理士の1級と2級の資格保有者の在籍数は、公共工事の入札要件に関わる経営事項審査での評価対象となるため、建設会社では重要な存在となります。

行政書士は、建設事業を行う際に必要な許可申請などの公的機関への提出書類の作成を行う際に建設業経理士の知識が必要と考えられます。

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行政書士の業務と建設業経理士の業務の関係

行政書士は、官公庁に提出するさまざまな書類の作成や行政不服申し立て手続きの代理などに応じる専門職です。

その業務範囲は、3000種類ともいわれる簡易な届出書類から複雑な許認可に関する書類まで、多岐にわたっています。

行政書士の業務において、建設業の許可申請の書類作成がかなりのウエイトを占めています。

建設業の会計は、一般的な業種で用いられる簿記や工業簿記とは違う特殊性をもっています。

建設業の許可申請の書類作成には、財務諸表が関係するため、建設業会計の知識が必要となり、行政書士が建設業経理士の資格を取得する人も多い傾向にあります。

建設業経理士と行政書士の相対関係

建設業経理士と行政書士の実務には、前述のような関連性があることから、いずれかの資格を取得する勉強をすることで、双方の業務に生かすことが可能です。

建設業に従事して会計処理を業務として行う場合には、建設業経理士の資格取得をしたうえで、行政書士の実務のための申請書類などを業務上で並行して勉強することが効率的な習得が可能だと思います。

行政書士の試験には、建設業経理士の検定試験との関連性が低く、並行した勉強は難しいのが現実だと思います。

そのため、受験生の置かれる状況に合わせた優先順位をつけた資格取得をすることで、のちの実務の効率化がはかられます。

建設業経理士と行政書士に共通する業務内容

建設業経理士は、建設業に特化した簿記の資格で、4級から1級までの4段階の級位のうち、1級と2級の保有者のことを指しています。

建設業において会計関係の業務を行う場合には、建設業経理士の資格を保有することで十分に実務にあたれます。

行政書士の業務の多くに、建設業に関連した許可申請の書類の作成があり、それらの作成には、会計書類の理解が必要とされるため、建設業経理士の検定内容が必要となることがあり、資格を取得する人も多くなっています。

検定試験の内容は、建設業経理士と行政書士の間に共通点は少ないものの、実務に関しては行政書士にとっては建設業経理士の作成する決算書などの理解は必須です。

受験生の状況に合わせて、相性の良さと勉強のしやすい資格の取得を考えてみることも有益だと思います。

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