建設業経理士の1級検定試験に課される3科目の受験科目のうち、財務諸表は最も勉強すべき内容が多く、建設業特有の簿記の印象が薄い科目です。
一般的な簿記検定である日商簿記やそのほかの会計試験の勉強をした方にとっては、財務諸表がもっともスムーズに学習できる科目かもしれません。
財務分析は、建設業経理士1級で初めて登場する内容が多く、原価計算の出題には、パターンに似たものが多い傾向がみられます。
財務諸表をはじめとした検定試験の科目の試験対策には、それぞれの科目の出題傾向や学習すべき内容の特徴をつかむことが、最初の一歩となります。
建設業経理士1級の検定試験に課される財務諸表の特徴
建設業経理士1級の検定試験科目の一つである財務諸表は、建設業の簿記という印象を感じさせない一般簿記の内容と共通した部分の多い科目です。
ほかの科目と比較すると、計算問題の出題比率が低く、理論問題の出題の比率が大きいことも特徴の一つです。
建設業簿記の理論的な背景や会計のルールに関する記述を求められ、それらを解答するために必要な会計基準や法令の理解も必要とします。
しかも、計算問題の比率が低いとはいえ、仕訳問題や精算表の内容を問う問題は確実に出題されています。
検定試験に向けて独学での受験対策をする場合には、財務諸表のように出題範囲の広い科目の特徴と出題傾向を抑える必要があります。
財務諸表の試験対策の勉強方法
建設業経理士1級の財務諸表の検定試験問題では、第1問目に記述式の問題が出題される傾向があり、その対策には過去問題集を参考にしながら、重要な論点を抜き出して、キーワードごとに整理しておくことが必要です。
記述問題の対策には、過去問題と建設業会計概説を熟読し、論点を自分なりに定義とキーワードを押さえたサブノートをつくるなど整理して記憶します。
財務諸表の科目では、理論を問われる比率が高いのですが、計算問題も出題されますので、その対策には、過去問題を解くことで出題傾向をつかむことが重要です。
時間の余裕があれば、市販の問題集での演習も行うことも有効ですが、過去問題の反復でも必要な対策になると、個人的には思います。
理論問題の対策には、テキストや過去問の解答と両方を付き合わせる必要があり、時間がかかりますので、じっくりと記憶するべき箇所を押さえることが大切です。
財務諸表の対策には、理論対策の勉強を!
建設業経理士1級の検定試験科目には、財務諸表、財務分析、原価計算の3つがあり、それぞれの科目の出題傾向や特徴をつかんだ勉強方法を自分なりに工夫することが対策につながります。
財務諸表では、他の2科目に比較して計算問題よりも理論や記述の問題の出題の比率が大きくなっています。
そのため、過去問題と建設業会計概説の熟読で、論点を自分なりに整理して記憶することが、検定試験対策の勉強方法です。
財務諸表の攻略には、理論対策が重要なポイントとなり、自分なりの言葉で整理して説明ができる程度に理解しておくことが重要です。